
【脂肪吸引の麻酔】
脂肪吸引の麻酔は、吸引する部位や範囲、予想吸引量などによって、いくつかの方法から選択します。
局所麻酔、静脈麻酔、硬膜外麻酔、全身麻酔、などです。
どの麻酔が最もふさわしいかは、実際に手術を行なう担当医師や麻酔科医にご相談ください。

【硬膜麻酔について】
当院で脂肪吸引のときによく使用する硬膜外麻酔(こうまくがいますい)についてご説明します。
硬膜外麻酔と似ているものに脊椎麻酔(せきついますい)があります。
人間の脊髄は硬膜という膜の内側にあります。この硬膜の内側はクモ膜下腔(くもまくかくう)という空間になっていて、
髄液(ずいえき)という透明な液体で満たされいます。その中心に脊髄があるのです。
脊椎麻酔では、このくも膜下腔の中に局所麻酔を注入します。脊髄そのものに麻酔がかかり、とてもよく効くのですが、
回復までやや時間がかかるため、下半身などの場合は半日以上歩けなくなったり、自分で尿をすることもできません。
ですから日帰り手術で行うにはためらわれます。よく虫垂炎(盲腸)の手術で行われます。
一方、硬膜外麻酔は、硬膜の一歩手前の硬膜外腔(こうまくがいくう)という脂肪で満たされた部分に麻酔を注入します。
脊椎麻酔よりは麻酔の効きは減少しますが、これでも脂肪吸引の皮下脂肪や豊胸術における乳腺など
体表に近い部位(身体の浅い部分)では十分に手術ができますし、
何より回復が早いので、数時間後には帰宅できるというメリットがあります。

【脂肪吸引を局所麻酔のみで行える?】
脂肪吸引を受ける部位や範囲によりますが、局所麻酔だけでは確かに手術中、痛みでつらい場合もあるようです。
理由のひとつとして、吸引する脂肪には十分麻酔がかかっていても、その下の筋肉や骨までは麻酔は効かないので、
手術が進んで脂肪が減ってくると、その下の筋肉などに近づいて、痛みを感じ始めるからです。
そのために吸引を途中で中止せざるをえないケースもあるようです。
当院では、局所麻酔に鎮静作用のある静脈麻酔などを併用して、確実に脂肪を吸引するとともに、
患者さんに少しでも痛みがないように工夫しております。